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12.自己の責任に対して厳しさを持ち、納期を守り、経費の節減に努める。


今回のテーマは、個人的に非常に耳が痛いテーマでもあります。最近も納期を守らず、一部の職員の方にご迷惑をおかけしたばかりなので、その私が何を話せばいいのか、正直悩みました。ただ昨年度、ある大学で800名の学生が6名ずつのグループになって、120名の教職員を相手にインタビューを行い、その内容を1ページの記事にして、一冊の大学人名録を作ると言うプロジェクトワークを行った時の話をします。
9月から1月にかけての、大がかりなプロジェクトを行ったんですが、ちょうど昨年の今頃(12月)、そのインタビューの記事の締切でした。11週目だったと思います。13週目には、冊子が完成して、その冊子を手許で見ながら、記事にできなかった裏話などを全員でプレゼンテーションをしてもらう予定だったので、どこかのグループが一つだけでも提出期限を過ぎてしまえば、入稿が遅れることになり、予定していた最終週の完成プレゼンテーションに冊子を手にできない学生たちが発生する可能性がありました。万一間に合わない場合、期日に全学生に冊子が届くように、そのグループだけ掲載をあきらめるという選択肢もありましたが、それはせっかく忙しい時間を縫って、インタビューに答えてくださったゲストを裏切る結果になります。締め切り直前に、全クラスにその事実と2択を伝えたとき、どのクラスも静まり返りました。それは、自分たちの過失によって誰かが被害を受ける図式がしっかり脳裏に刻まれたからだと思います。世間では発売日に並ぶ雑誌がどのような過程で、どれだけ多くの人間が期限を守っていて、それによって社会の「お約束」が成立しているかを、即座に理解した瞬間でもありました。その話の直後、いくつかの進行が遅れていたグループは、「自主的に」集まり、話しあったり徹夜をしたりしながら、何とかして記事を納期に間に合わせることができました。今回、彼らは、自分たちの失敗によって、彼らがいつも親や教員から嫌というほど追い立てられる締め切りではなく、発行が遅れると損害が発生する誰かが被害を受ける締め切りが、本当の締め切りであることを深く体感したと思います。それは、失敗を自分の経験に変えたことによる学びだったのではないかと思います。もちろん私のように、何度も何度もご迷惑をおかけしたりすることもあると思いますが、何のために「納期を守る」のか、その全体の仕組みを常に頭に入れておくべきだと、今回の発表を通して、改めて自戒したいと思います。